オメガポイントへの考察

書く冒険への誘い

オメガポイントへの考察

オメガポイントへの階梯002

「オメガポイントへの階梯001 僕たちの未来はグレートリセット?」に、「オメガポイントとは、人類が行き着くであろう究極点。その究極点がどのようなものであるのか、推測してみる。もちろん、推測でしかないことは承知の上で。」と書きました。僕なりの推測を大雑把に書いてみます。

地球はだいたい46億年前にできたと言われている。それからどのように今の地球になってきたのか、ネットを調べるといろいろと出てくるので、それらを参考にしてほしい。

地球は進化の途上にある。46億年の地球が経てきた変化が過去の進化の姿であり、これからどのように変化していくかを考えたい。

人新世がどんな影響を地球に与え、その結果、どのように変化していくのかを考えてみたい。「そんなことを人間が考えるのはおこがましい」という人もいると思うが、今の状況では人間が考えるしかない。地球の環境を正しくない方向へと導いたのが人間だとするなら、正しい方向に戻すのは人間しかおらず、もし人間が生きていけないような環境になったら、人間が滅びるだけで、地球は別の生物を進化させていくようになるだけだろう。だから、正しいとか正しくないとかは「人間の基準でしかない」。それは理解している。人間がまだこれからも地球上に生かしてもらうために何を考えたらいいかについて書いていく。

地球は現在、破滅的な方向に進んでいる。地球の表面を何度も破壊するための核爆弾を持ち、生命を絶滅させるに足る放射性物質を保存し、生命がどんな変化を遂げるのかわからないような薬剤を作ってしまっている。少し間違えば人類は絶滅寸前の状態になるのは火を見るより明らかだ。それを僕たちは見ないことにしているのが現実だということを踏まえないとこれからの話はできない。

絶滅するのは人類だ。生命はきっと細々と生き残り、新たな進化を始めるだろう。そんな危険な状態を何十年も凌いできた。もし生き残りたいのであれば、今の考え方を改めるしかないだろう。

どうやって?

それがこれからのテーマだ。

ジョージア・ガイドストーンをご存知だろう。1980年に何者かが建てた花崗岩による六メートル近いモニュメント。2022年7月6日に破壊された。そこには八種類の言語で以下のようなことが書かれていた。

1.大自然と永遠に共存し、人類は5億人以下を維持する
2.健康と多様性の改善、再生を賢明に導く
3.新しい生きた言葉で人類を団結させる
4.熱情・信仰・伝統・そして万物を、沈着なる理性で統制する
5.公正な法律と正義の法廷で、人々と国家を保護する
6.外部との紛争は世界法廷が解決するよう、総ての国家を内部から規定する
7.狭量な法律や無駄な役人を廃す
8.社会的義務と個人的権利の平衡をとる
9.無限の調和を求める真・美・愛を賛える
10.地球の癌にならない – 自然の為の余地を残すこと – 自然の為の余地を残すこと

現在、地球上の人口は80億人を超えている。5億人を維持するために75億人以上の人たちを、この記念碑を建てた人たちはどうしようとしていたのだろう? この疑問と、現在の超過大量死が結びついて、恐ろしいことを考えている人がたくさんいる。それが正しい考えかどうか、僕は知らない。しかし、そういう不安が生まれざるを得ないのは理解できる。

もし地球上の人口が五億になったとしたら、確かに環境は改善されるでしょう。でも、そんなこと本当に望みますか? 16人のうち15人がいなくなるんですよ。穏当に考えたとして、何十年もかけて生まれてくる子供の数を制限するとしても、そんな社会に生きていたいでしょうか? 残る五億の子供達は、どのように選ばれるのでしょうか? ジョージア・ガイドストーンの考えを真に受けると、とんでもない未来がやってきそうです。

では、どうするべきか。来たるべき100億人の地球で、みんなか楽しく暮らせる状態を生み出すしかないでしょう。

そんなことができるのか?

それができるように考えていきたいと思います。

オメガポイントという言葉は、テイヤール・ド・シャルダンの著作『現象としての人間』で知りました。その本にはこんなことが書いてある。

生命の樹の樹液全体を一本の枝だけのために集め、他の枝の死の犠牲の上に立つ民族主義者の理想は誤っているし、自然の理にそむいている。太陽にむかって伸びあがるためには、まさに木の枝全体の成長が必要なのである。世界の出口、未来の扉、超=人間への入口、これらは、いく人かの特権者やあらゆる民族のなかから選ばれた唯一の民族だけに開かれているのではない。それらは万人の圧力に対して、すなわち、全人類が地球の精神的革新において一致団結し、完成されるような方向に対してのみ道をあけるのである。

『現象としての人間』 ティヤール・ド・シャルダン著 美田稔訳 みすず書房刊

そしてシャルダンは人類が行き着く究極点をオメガポイントと呼びました。それはもちろん人口五億の地球ではない。生まれるべきものは「高次の人格」と書かれています。それは人間にとってまだ見ぬものです。概念的に『現象としての人間』には書かれていますが、具体的にはどのようなものか、まだよくわからない。だけど、それを具体化するべき時代になったのだと思います。

興味のある人は「高次の人格」がどのようなものか、考えて書いてみてください。

僕も次第にここに書いていきます。

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